グアドループの主島グアドループ島は蝶が羽を広げたような形をしている。西側のバス・テール島とすぐ隣にある東側のグランド・テール島は狭い水路であるサレ川を挟んで繋がっており、この二島がグアドループ島を構成する。西側のバス・テール島は起伏の激しい火山島(最高峰は1,467mのスフリエール山)で、島の中央部には樹木の密集した熱帯雨林が広がり、西部の海岸は火山性の黒浜である。一方、東部のグランド・テール島は石灰岩からなる標高の低い島で、海岸は白砂が多い。一帯はユネスコの生物圏保護区に指定されている[1]。
北部のグラン・キュル=ド=サック・マランにはラグーン、汽水域、サンゴ礁、干潟、海草の藻場、マングローブ、淡水湿地林などがあり、ラムサール条約の登録地である[1][2]。ラグーンにはアオウミガメ、魚類、海綿動物、ウミトサカ類、ウニ、シカツノサンゴなどが生息し、マングローブにはアンティルカオジロヘラコウモリ、ドミニカアメリカムシクイ、グアドループキツツキおよびカッショクペリカンを含むペリカン類、アジサシ類、バン類、カモ類、サギ類、カワセミ類などの渡り鳥が生息している[1][2]。